嗅覚障害はなぜ起こるのか。その原因は大きく分けて2つです。
一つ目は何らかの原因で鼻づまりを起こしてしまうもの。
二つ目はニオイを感知する嗅粘膜に異常を起こしてしまうものです。
ニオイを感じるためには、鼻の奥にある嗅粘膜にニオイの元を当てなければなりません。鼻にニオイの元が通る道を阻害するものがあれば、嗅粘膜にニオイの元が当たることはありません。その障害物があることで嗅覚障害が発生してしまうのです。
よくある原因となるものは鼻水です。鼻水がたまっていると嗅粘膜にニオイの元が当たらず、ニオイを感じ取ること
ができません。また、鼻の中にポリープができていたり、鼻くそが溜まりすぎていたりしても嗅粘膜にニオイの元が当たらないため、嗅覚障害を起こしてしまいます。
これらが原因となる嗅覚障害の場合は症状が改善すれば治るため、比較的軽度の嗅覚障害と言われています。
嗅覚障害を起こしてしまう原因の二つ目は、「嗅覚障害の種類」でご紹介した嗅粘膜自体に異常が生じてしまうということによる嗅覚障害です。
嗅粘膜はニオイを感じ取るためのセンサーです。このセンサーが狂ってしまうと嗅覚障害を引き起こしてしまいます。
そして、その症状もニオイが感じ取れないという単純な症状ではなく、本来におってくるべきニオイよりも強くにおってきてしまったり、別のにおいを感じ取ってしまったりと嗅覚障害の中でも重度といわれる症状を発生してしまうのです。
上でご紹介した軽度の嗅覚障害に比べて、神経的な問題の解決をしなければこの嗅覚障害は改善されないため、なかなか治療が難しい嗅覚障害とされています。治療も長期化し、完治することは難しいと言われており、結果的にはなんとか症状を軽減させようという医療的アプローチになることが多いのです。